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過去の法話「隨處作主」
 皆様方には、新年を御萬福にてお迎えのこととお喜び申し上げます。
 昨年は、夏の暑さから「暑」の字が選ばれました。政治の世界では迷走が続いていますが、感動のドラマとして、南米チリでの落盤事故での地下700mからの33名の救出劇や、あまたのトラブルを乗り越えての「はやぶさ」の帰還がありました。二人の日本人化学者がノーベル賞を受賞するという快挙もありました。
 新しい年を迎え、誰もが「今年こそは最良の年に」と願うことと思います。 今年は「卯(うさぎ)」歳です。兎は足の速い動物で「脱兎(だっと)の如(ごと)く」の言葉もあります。この干支に因み、明るく迅速な歩みの年になって欲しいと思います。
 隨處作主(ずいしょにしゅとなる) しっかりとした歩みを
 年頭に紹介する禅語は「隨處作主」です。これは、臨済宗の開祖である臨済義玄禅師の言葉「隨處作主立處皆真(ずいしょさくしゅ、りっしょかいしん)」という語に由来します。
 いつどこにいても、またどんな時にでも、主体性をもって行動して力の限りを尽くすならば、何ものにも束縛されない自由な心境になれる。即ち、世の中の流れに巻き込まれたり、翻弄されることもなく、捕らわれや拘りなどの余計な妄想を捨て去り、自在自在な働きが出来る。ということです。
 ただ、隨處に主となるとは、「俺が、俺が」と我を通すことではありません。先ずは、自分を滅して事に当たることです。即ち、心を集中し、雑念を払って、対象を正しくとらえ行動することです。
 他に拠り所を求めるのでなく、自分自身に真実を見出して行くのが「隨處に主となること」ことです。それができれば、考えや進む方向も決まって来るでしょう。まさに自分の足で立っていると言えます。
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