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法話 
 平成23年12月  ケーキが1個多いのは

 スタイルアサヒという無料月刊冊子には、読者のページがあります。その第26号(2011年11月号)の今月のテーマは「思いやり」でした。
 そこに、「ケーキが1個多いのは」と題する静岡県田方郡の足立雅子さんの文が紹介されていました。来春小学1年生となる愛娘さんとのお話しですが、実に心暖まる内容です。

 来年小学校への入学を控え、数に興味を持ち始めた娘。多少の計算が出来るようになったので、問題を出してみました。
 「あーちゃん(娘の名前)は、お買い物に行きました。あーちゃんちの家族とじいじの家族にケーキを買ってきてください。全部でいくつ買えばよいですか」
 答えは、それぞれ4人家族なので8個になるはずか、娘の答えは「9個」。「もう一度よく考えてね」というと「考えたよ、9個! だって、あーちゃんちは4個、じいちゃんちは5個だから、4+5で9個!」「え?」と考える私に娘は「だって、仏様の分もで、5個でしょ?」と言ったのです。
 てっきり計算ミスだと思っていたのに、優しさの1個だったとは。いつもみんながご先祖様にお供えしている姿を見ていたんですね。思わず心があたたかくなりました。これからも計算力だけでなく、心が育ってくれたらうれしいです。
諸悪莫作 衆善奉行 (しょあくまくさ しゅぜんぶぎょう)
諸悪莫作 衆善奉行 七仏通戒偈(しちぶつつうかいのげ)の始めの二句です。「悪いことをしないで、良いことをしなさい。」という単純明快な教えです。当たり前すぎて、拍子抜けの感じのする内容ですね。
 唐の名僧・道林禅師に、白楽天が「仏法の心髄」を尋ねた時の答えがこれでした。この至極簡単な教えに、「そんなことなら、三歳の子供でも知っている。」と言うと、「三歳の子供が知っているが、白髪の老人になってもなかなかできない。」と諭します。
 さらに、偈は「自浄其意 是諸仏教(じじょうごい ぜしょぶつきょう)」と続いて、「自らその心を清らかにせよ、これが諸仏の教えなり」と訓えます。
 いかがですか?  なかなか難しいことと思いますが、自ら己の行動をチェックして、共に「心」を磨き育んでゆきましょう。
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