■法話|2010年11月■
8月5日、チリのサンホセ鉱山で落盤事故があり、地下700mに33人もの作業員が取り残された。その必死の救出作戦は、先月14日全員が無事帰還し完了した。不屈の精神で69日間の地底生活を耐え抜いた33人と、政府や専門家など地上の関係者それぞれのチームワークのたまものと絶賛される。まさに人類史上に誇る団結力です。
11月は、3日(水)が「文化の日」、15日(月)が「七五三」、23日(火)が「勤労感謝の日」です。さらに、11月22日(月)は、さる財団法人が「夫婦で余暇を楽しむゆとりあるライフスタイル」を提案した「いい夫婦の日」です。夫婦でお互いを見つめ合い、絆をさらに深めあう素敵な一日になると良いですね。
今月、関東地域では紅葉が見頃の所が多いと思います。当山も11月27日(土)、28日(日)頃が紅葉の見頃と予想されます。
無事是貴人(ぶじこれきじん) あるがままに
これは臨済宗の祖、臨済義玄禅師(867年寂)の言葉です。ここでの「無事」は、平穏無事の無事ではなく、欲求の心がないこと、何事もなさないことをあらわします。貴人とは「貴族」の貴ではなく、貴ぶべき人、すなわち仏であり、悟りであり、安心であり、道の完成を意味します。
私たちは、迷いからの解脱をはかって「悟り」を求め、不安な為に「救い」を求め、己の不幸を感じて「幸せ」を求めてしまいます。いつも求めてばかりです。しかし、それらは求めて得られるものではありません。むしろ、求めようとすればするほど、遠ざかっていくものばかりです。
「求心(ぐしん)歇(や)む処(ところ)、即(すなわ)ち無事(ぶじ)」と、臨済禅師は喝破(かっぱ)しています。求める心があるうちは無事ではないのですね。
「無事是貴人」とは、そういった求める心を捨て、あるがままの安らぎの境地を得た人のことなのです。
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